変形性膝関節症

原因

変形性膝関節症の主な原因は、関節軟骨の老化が考えられます。
加齢により軟骨が弾力性を失い、摩耗して関節が変形していきます。
また、肥満、遺伝、外傷（骨折、靱帯損傷、半月板損傷）、感染（化膿性関節炎）なども原因となることがあります。

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ることで発生します。
膝蓋骨が外側に偏位しやすく、内側広筋の機能低下・機能不全が関与しています。
これにより、膝関節が外側に動揺しやすくなり、内反変形（O脚）を引き起こします。

初期症状は、立ち上がりや歩き始めの際の痛みです。
中期になると、正座や階段の昇降も困難になってきます。
末期には安静時にも痛みが取れず、膝が変形して歩行が困難になります。
膝に水がたまることも多くみられます。

治療方法は、症状の軽重によって異なります。軽度の場合は、痛み止めの内服薬や外用薬、ヒアルロン酸注射、運動器リハビリテーション（大腿四頭筋強化訓練、関節可動域改善訓練）などが行われます。重度の場合は、関節鏡手術、高位脛骨骨切り術、人工膝関節置換術などの手術治療が検討されます。

当院では、大腿部の筋緊張の軽減・筋バランスの調整・筋力強化、膝関節の可動域へのアプローチを行っております。
その為に、ハイボルテージ療法や鍼治療も積極的に取り入れています。

リハビリでは、膝蓋骨の外側偏位に対するストレッチや、内側広筋の促通を目的としたリズミカルなパテラセッティングが重要です。ストレッチ方法・トレーニング方法は当院でも指導をしております。
また、日常生活での注意点として、肥満の解消、膝を冷やさず温めること、正座を避けることなどが挙げられます。